事業紹介

トコトコ健幸マイレージ事業

埼玉県所沢市

  • 首長インタビュー
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  • 地域未来構想20
  • オープンラボ

事業の概要

トコトコ健幸マイレージ事業
  • 事例集番号

    94

  • 地域未来構想20

    -

  • 事業実施時期

    令和2年10月〜令和3年3月

  • 総事業費

    8,625千円

日常生活の「歩き」を中心にポイントを付与して健康増進を支援する当市の健幸マイレージ事業は、平成28年度から独自に開始し、令和2年7月からは、参加者拡大と事業費抑制の両立を図るため、埼玉県が実施する事業に参入しています。事業のコンセプトを旧事業から継承し、『中之条研究』(監修:青栁幸利博士)の研究成果である「歩き」と「速歩き(中強度運動)」による生活習慣病予防や取組の効果を参加者に周知し、活動を促進しています。また、楽しんで活動を継続できるよう、当市独自のポイントや景品を設定し、事業名称も当市オリジナルとしました。毎月電子メールで独自ポイントの獲得状況を配信し、景品は、地場産野菜等を多く採り入れる指定飲食店で使用できるクーポン券が当たる仕組みを構築しています。これにより、健康や運動の意識が低い人にも参加意欲・継続意欲を引き出し、さらなる出歩きの促進、地産地消の推進、地域の活性化にも繋げています。

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事業の背景

コロナ禍において市民の外出が抑制され、運動不足からの健康二次被害が危惧されています。一般的に感染症の予防対策として、運動により免疫機能を高める効果があるとされていることから、コロナ禍での健康づくり支援として、一人でも多くの市民が、健康はもとより健全な生活を営むことができるよう、本事業の今年度の目標参加者数を4千人から1万人へと大幅に増やして更なる市民の参加を促し、市民の健康増進を図っています。

  • 首長インタビュー

    藤本 正人
    埼玉県所沢市長藤本 正人
    出身地
    埼玉県所沢市
    首長職以前の略歴
    早稲田大学第一文学部卒業
    所沢市議会議員、埼玉県議会議員を経て、2011年、東日本大震災の被災地支援活動をきっかけに市長選への出馬を決意。所沢市長に就任(現在3期目)
    首長としての活動実績(一例)
    ●こども・子育て分野では、保育園や放課後児童クラブの定員増、発達障害児支援に力を入れて取り組んでいる。
    ●教育分野では、市独自の教職員採用や、学校トイレの洋式化を行うなど、教育環境の整備を推進している。
    ●環境分野では、人と自然とが調和する「エコタウン所沢」を目指し、環境にやさしい「ところざわ未来電力」の設立や市内緑地保全を実施。さらに令和2年11月には2050年までに二酸化炭素排出実質ゼロを目指す「ゼロカーボンシティ宣言」を行い、令和3年2月にはそれを近隣市共同でも行った。
    ●「文化の風 薫るマチ」を目指し、株式会社KADOKAWAを誘致、「COOL JAPAN FOREST構想」として、企業とともに文化と自然が共生した「住んでみたい」「訪れてみたい」地域づくりを進めている。構想の拠点である博物館、美術館、図書館が融合した文化の拠点「角川武蔵野ミュージアム」を中心とした「ところざわサクラタウン」が令和2年11月にグランドオープン。
    趣味
    釣り、温泉巡り、おいしいものの食べ歩き、サイクリング、マラソンなど
    コロナ禍における地域課題と、解決のために取り組む事業

    所沢市は、自然豊かでありながら、電車で都心から約30分と近く、多くの市民が東京などに通勤しています。コロナ禍によって浮き彫りになった地域課題の一つに、こうした働く人たちへの支援があります。
    地域の商店街など小規模事業者の支援も重要な課題です。臨時交付金による事業として、「所沢元気回復プロジェクト」と名づけ、臨時給付金やプレミアム付商品券などの事業を進めています。
    また、当市では「音楽のあるまちづくり」(音まち)に力を入れてきています。コロナ禍で打撃を受けた音楽家やライブハウスを支援するため、ふるさと納税を財源とした支援事業も行っています。



    注目事業に取り組むことになった背景や目的

    この事業は、そもそもは2016年に当市独自に始めたものです。2020年に埼玉県が実施する事業に参入し、さらに臨時交付金を充てて内容を充実させました。
    当初は生活習慣病予備軍となる世代を主な参加者として想定していましたが、コロナ禍になってからは高齢者の参加拡大にも力を注いでいます。コロナ禍によって外出が抑制され、運動不足になって病気が進んだり心を病んだりする高齢者が増加しています。そのような市民の健康づくりにとって、非常に役立つ事業であると考えています。


    注目事業における参加者の声やこだわった点

    評判はとてもよいようです。私自身も「夫婦で朝の散歩が習慣になった」「歩くことで生活にメリハリがでた」といった声を直接耳にしています。
    この事業では、マイレージポイントの景品として、地場産野菜などを使った飲食店で利用できるクーポンを用意しています。所沢の野菜や地元のお店を知るよい機会になっているという声も寄せられています。


    注目事業に対する現時点での評価と今後の取り組み

    参加者数は、先進市を追い抜き、参入から7か月で県内1位を達成し、現在、5千名強の方にご参加いただいています。しかし、目標を1万人としているので、評価としては50点くらいでしょうか。このような事業は参加者が頭打ちになりがちという話も聞いています。それを突破できるように職員たちもいろいろ知恵を絞っているようです。
    当市でも少子高齢化が大きな課題となっています。その課題解決のためにも、今後は遊歩道や街路樹などの整備に加え、学校など公共施設の有効活用なども検討し、高齢者はもちろん、誰もが思わず歩きたくなるようなまちづくりを進めていきたいと思っています。


    コロナ禍で市長として感じていること、変化したこと

    私自身もこの事業に参加しており、毎日積極的に歩くようになりました。スマートフォンのアプリによって毎日の歩数が記録され、前日の歩数と比較したり、参加者の中での順位を確認できたりするのです。面識もないのに自分に近い順位の人を勝手にライバルに見立てて、どんな生活をしている人なのか想像してみたり、毎日の刺激になっています。
    コロナ禍で私自身も外出する機会が減り、運動不足でストレスも溜まりがちです。最近では、歩くことが欠かせない運動になっています。ゆっくりと家で本を読む時間も増えました。こんなことも市長に就任してから初めてです。外に出なくなった分、行政の現場に目を配る機会が多くなり、職員たちとの会話も増えました。コロナ禍もけっして悪いことばかりではないと感じています。


    withコロナ時代の地域づくり

    コロナ禍に直面して改めて感じたことが2つあります。1つは自然への畏敬の念であり、もう1つは人と人の絆の大切さです。当市では、長年にわたって自然との共生を大切なテーマとしており、市制施行70周年を迎えた2020年、「ゼロカーボンシティ宣言」を行いました。感染症対策に全力を注ぐとともに、その先の未来を見据え、これからも自然との共生と、人と人の絆を大切にした取り組みに力を入れていきます。


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  • 担当者コメント

    須田 浩美(写真) / 野上 進 / 澤 敦史
    埼玉県所沢市 健康推進部 須田 浩美(写真) / 野上 進 / 澤 敦史
    注目事業を実施するなかで直面した課題や工夫した点

    この事業では、費用負担の抑制と参加者拡大という、相反する課題を両立させていく必要がありました。さまざまに検討を重ねた結果、埼玉県が実施する事業に参入したうえで、さらに当市オリジナルのポイントと景品を設定し、より魅力ある内容にしました。前月と比べて歩数が増えた場合や、月平均8,000歩に到達するとポイントが増えるなど、参加者が自分のペースで楽しみながら継続していただけるように工夫しています。
    また、景品は、市内の農産物を多く使う地元飲食店で使用できるクーポン券としています。参加者には、好きなお店を選び、さらに地元のおいしい料理を堪能できるという楽しみがあります。出歩きを促進するとともに、地産地消の推進、地域の活性化の効果もねらっています。


    注目事業にどのように地域の関係者を巻き込んだのか

    多くの市民に参加していただくために、魅力的であること、シンプルで分かりやすいこと、この2つを意識して事業を設計しました。
    また、事業のアイコンとなるロゴマークを作成し、チラシやポスター、パンフレットを地域の企業や店舗などに配布し掲示をお願いしたり、商工会議所の会員向けメールマガジンに事業紹介を掲載してもらうなど、庁内はもとより、多くの事業所や関係機関の協力を得ながら幅広い活動を通じて周知を徹底しました。
    景品については、市の事業である以上、「地元への還元」を強く意識しました。そこで、地元農家や飲食店が関わる団体に声がけし、クーポン券を実現することができました。遠出が難しいコロナ禍において、この事業を通じて地域のなかで新しい発見をしたり元気に楽しく過ごしていただきたいと考えています。
    SNSによる情報発信を行うなど、参加者同士での広まりも図っています。通常の広報やホームページなどと趣向を変えて表現も柔らかくするなど、参加者と心を通わせて距離を縮めていきたいと思っています。


    注目事業を実施してよかったと思う点

    毎日、新規の申し込みが多数あり、おかげさまで県内1位の参加者数を維持しています。多くの人たちに参加いただき、市民の健康保持・増進に役立つことができ、さらにまちの活性にも貢献できることは、担当としてやりがいを感じるとともに非常に嬉しく思っています。これからも一人でも多くの市民に参加していただけるように工夫を重ねていきたいと考えています。


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  • 有識者コメント

    さわやか福祉財団
    公益財団法人 さわやか福祉財団
    この取組を面白いと感じた理由

    コロナ禍で外出の機会が減り、気力体力が低下する傾向がある中、気軽に参加でき、ポイントによるインセンティブ効果は、市民の地域参加意欲を掻き立てる工夫があり、健康増進や介護予防はじめ地域活性化にもつながる取り組みであると思います。
    埼玉県は、日本一高齢化のスピードが速い県であり、県としても「コバトン健康マイレージ」を実施していますが、県内でも所沢市は「新型コロナウイルスに負けない健幸都市 宣言」を掲げており、健康づくり支援として「トコトコ健幸マイレージ」の参加1万人を目標に推進しています。
    特に高齢者のみでなく、18歳以上の市内在住者なら誰でも参加できるところが特徴で、この取り組みをきっかけに世代を超えた交流や共助の取り組みにつながる可能性を期待したいです。


    この取組の特に注目してほしいポイント

    対象年齢を18歳からとすることで、運動を通じた多世代交流にもつながり、例えば、親子での参加やこの取り組みで市内の世代を超えたつながりが生まれることなどの可能性もあるのではないかと思います。また、健康増進や介護予防のみならず、ポイントを地元商品と交換することで、地産地消や地域経済の活性化にもつながります。


    この取組と組み合わせたら相乗効果のありそうな取組

    例えば、商店街や地域を歩くことで、今まで気づかなかった地域を知り、地域に関心を持つ人が増えます。また、商店街や地域の居場所などに立ち寄り、新たな人と人とのつながりが生まれ、共助の参加につながります。


    この取組をオススメしたい自治体

    多世代を巻き込んだ住民の健康づくりや共助づくり。住民が地域を知り、地域活性化に力を入れたい自治体です。


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