事業紹介

宅配バッグ普及事業

滋賀県大津市

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事業の概要

宅配バッグ普及事業
  • 事例集番号

    21

  • 地域未来構想20

    -

  • 事業実施時期

    令和2年10月~令和3年3月

  • 総事業費

    6,000千円

近年、インターネットショッピングの普及などによって、宅配便の取扱件数が増加するとともに、受取人不在等による再配達が増加し、CO2排出量の増加やドライバー不足の深刻化をもたらすなど、宅配便の再配達は重大な社会問題となっています。
一方で新型コロナウイルスを想定した「新しい生活様式」では、その実践例の1つとして「買い物は通販も利用」が掲げられており、今後、インターネットショッピングに伴う宅配便の取扱件数は更に増加することが見込まれます。
このような状況を踏まえ、大津市では、市民の皆さまの新しい生活様式への対応と、宅配便の再配達(CO2排出量)の削減を目的として、宅配バッグを製造・販売する事業者と連携し、バッグの利用を希望する市民の方のバッグ購入に要する費用の一部を市が負担する「宅配バッグ普及事業」を実施しました。

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事業の背景

国は、再配達の削減に向け、地球温暖化対策の国民運動である「COOL CHOICE できるだけ1回で受け取りませんかキャンペーン」を実施し、官民連携による普及啓発を実施しています。
宅配便の受取人が予め指定する場所(玄関先や宅配ボックス、宅配バッグなど)に非対面で配達するいわゆる「置き配」は、新型コロナウイルスの感染拡大防止と、再配達の削減に有効な手段であると考え、本事業を企画、実施することとしました。

  • 有識者コメント

    一井 暁子
    一般社団法人 つながる地域づくり研究所
    代表理事
    一井 暁子
    この取組を面白いと感じた理由

    まず、新型コロナウイルス感染症という、新しくて大きな課題の発生に対して、市民の暮らし(生活者)の観点から、具体的な行動変容をサポートする施策である、というところです。
    多くの方が、未知のウイルスにどう対応したらいいか分からない、という不安を抱えている時だからこそ、取り組む内容と効果を明確に示すことで、これに取り組めばいいんだな、という安心感を与えたことは重要ですし、さらに、購入費用の一部を市が負担したのは、実際の行動に踏み出しやすくするために有効だったと思います。
    加えて、再配達を減らして、二酸化炭素排出量を削減する、という目的も併せ持っており、一つの事業で複数の政策効果を創出する点でもすぐれています。


    この取組の特に注目してほしいポイント

    事業の効果を検証し、その結果を公表しているところは、注目してほしいポイントです。
    具体的には、この事業を利用して、実際に宅配バッグを購入した人を対象に、アンケートを行っています。
    その結果、宅配便の再配達を8割以上削減できたという回答が約半数、ある程度削減できたという回答と合わせると、約8割に達しています。
    さらに、市では、アンケート結果を基に、宅配バッグ購入前後の再配達回数を比較し、二酸化炭素排出量削減効果を、15.6トン(年間)と試算しました。
    対面での受け取りの回避が感染対策になる、という効果は分かりやすいですが、再配達の削減や、それによる二酸化炭素排出量の削減は、このように検証しないと明らかになりません。結果をきちんと公表し、啓発につなげている点も評価できます。


    この取組と組み合わせたら相乗効果のありそうな取組

    宅配バッグのデザインを自治体特有のものにして、啓発グッズやノベルティグッズとして活用することが考えられます。
    また、宅配バッグやボックスの設置を脱炭素のための取組の一つに加え、毎回の再配達削減に対しても、ポイント等のメリットを付与してもいいのではないでしょうか。


    この取組をオススメしたい自治体

    新型コロナウイルス感染対策という点では、あらゆる自治体が対象になりますが、宅配事業者の人手不足が課題となっている地域や、脱炭素について、住民への啓発を進め、住民が取り組みやすい行動を提案したいと考えている自治体にお勧めします。


    この取組に期待すること

    本事業は、新型コロナウイルス感染対策をきっかけとして、宅配事業者の負担の軽減や、脱炭素の推進にもつながる取組です。この事業を起点に、再配達の削減を拡大していけるよう、様々な施策を一体的に実施されることを期待します。
    例えば、再配達が宅配事業者の人手不足の解消や二酸化炭素排出量の削減に貢献できることを、多くの方に知っていただけるよう普及・啓発する取組や、市内の事業所の店舗や事務所、公共施設等で荷物の受け取りができるような仕組みづくりなどが考えられるのではないでしょうか。


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