事業紹介

敦賀ネットモール整備事業

福井県敦賀市

  • 首長インタビュー
  • 有識者コメント
  • 自治体ピックアップ事業
  • 活用事例集事業
  • 地域未来構想20
  • オープンラボ

事業の概要

敦賀ネットモール整備事業
  • 事例集番号

    82

  • 地域未来構想20

    ③キャッシュレス

  • 事業実施時期

    令和2年8月~令和3年3月

  • 総事業費

    3,520千円

敦賀ネットモール整備事業は、コロナ禍によるEC需要の増加等に対応するため、ネットモールを構築し、市内商業店舗の情報発信及び販売促進を図る事業。
各店舗でHP等を作成し情報発信を行っているが、ネットモールを構築することで、エリアや目的別に調べることができ、市内店舗を、ネットモールから各店舗ページへアクセスし、ネットでの注文等もできるようになっている。
また、学生モニターによる取材やSNSでの情報発信も行っており、若い世代への波及効果や地元のお店を知ってもらうきっかけづくりとしての仕掛けも行っている。
さらに、臨時交付金で作成したネットモールの利活用を進めていく仕組みづくりも行っており、令和3年度には、市単独事業として、電子クーポンを発行し、商業店舗での消費拡大を促す電子クーポンをネットモール上で発行し、アフターコロナに向けた取組みも視野に入れ、取組みを進めている。

photo

事業の背景

コロナ禍により、イベントの中止や人の移動抑制により、市内飲食店等の売上減少が見込まれる事態となった。また、コロナ禍によりEC需要は大きく伸びているが、大手ECサイトに需要の大半が取り込まれ、独自サイトの立ち上げ等を行う小規模店舗はこの恩恵にあずかれない状況にあった。そこで、市内店舗の情報をとりまとめ、仮想商店街をイメージしたネットモールを構築し、各店舗の情報発信等を支援することとした。

  • 首長インタビュー

    渕上 隆信
    福井県敦賀市長渕上 隆信
    出身地
    佐賀県杵島郡江北町
    首長職以前の略歴
    1984年に九州大学理学部を卒業した後、就職、起業を経て2007年に敦賀市議会議員。2015年、敦賀市長選挙に出馬し、当選。敦賀市長に就任以後は、敦賀市長敦賀美方消防組合管理者、敦賀美方消防組合管理者、全国原子力発電所所在市町村協議会会長(全原協)なども兼任する(現在2期目)。
    ※2022年1月時点
    市の魅力を“オンライン化”する

    敦賀市の産業構造は、第3次産業の割合が高いという特徴があり、新型コロナウイルス感染症によって飲食店等に大きな影響が出ています。2024年春には北陸新幹線敦賀開業も控えており、ハード・ソフト両面でまちづくりを積極的に進めていくべき時期です。新型コロナウイルス感染症による暮らしの変化に合わせつつ、敦賀市の産業をより発展させていく必要がありました。
     
    新型コロナウイルス感染症の拡大により、在宅時間が増え、巣ごもり需要が高まったことからECサイト全般の需要が拡大しています。一方で、利用されるECサイトは、その購入額の8割が大手ECサイト経由であり、敦賀市内の需要が都市圏に流出しているという危機感がありました。
     
    こうした需要の域内消費を促すことを目的に、本市では「敦賀ネットモール」を立ち上げることにしました。各店舗が運営するECサイトをとりまとめて掲載するほか、市内商業店舗の店舗情報を市内外の方に対し広く発信しています。


    ECサイトが「withコロナ」と「afterコロナ」をつなぐ

    本事業において最も重要なのは、新たな顧客の獲得です。EC需要拡大というのは、本市に訪れたことがない人にも、敦賀市のお店の魅力を知ってもらうきっかけになります。コロナ禍が終息した後には、本市を訪れたいと思っていただけるような、ある種の「旅行の下見」にも使える「ネットモール」を構築していきました。
     
    敦賀ネットモールには、その場で買い物ができるEC機能があることはもちろんのこと、実際の料理や店舗写真がSNS上で確認できたり、実際の店舗が市内のどこにあるのかが一目でわかるマップも一覧できるようになっています。こうした、ECからリアルな旅行に至るまでの動線づくりを強く意識しています。


    実際に訪れてほしい敦賀市のスポットは?

    敦賀市では、2024年春に予定されている北陸新幹線敦賀開業に向けて、行政・民間企業・関係団体が一丸となって受け皿づくりに取り組んでいます。本市には、鉄道と港に関する観光資源や「敦賀ふぐ」・「敦賀真鯛」といった海の幸も豊富です。また、杉原千畝氏の発給した「命のビザ」でユダヤ難民が上陸した日本で唯一の港という「人道の港」としての歴史があり、こうした歴史を後世に伝える資料館として令和2年11月に「人道の港敦賀ムゼウム」がリニューアルオープンしました。
     
    実際に本市を訪れる前は「ネットモール」を楽しんでいただき、新型コロナウイルス感染症が落ち着いた後には、ぜひとも実際の店舗や敦賀という土地を楽しんでいただければと思っています。


    臨時交付金事業は、社会の動きと歩調を合わせて

    本市では、感染状況のフェーズにあわせて事業の優先順位を決定しています。市内でも感染者が多く発生した「感染拡大・まん延期」、感染状況がやや落ち着いた「収束期」という二つのフェーズに分けて展開していきました。
     
    「感染拡大・まん延期」では、感染拡大の防止や新型コロナウイルス感染症による影響を軽減することを最優先に取り組み、学校ICT環境の整備や、売上が減少している中小企業者への支援等を実施しました。
     
    「収束期」では、次の感染拡大への備えや疲弊した地域経済への消費喚起等に優先的に取り組み、新しい生活様式対応への支援や「敦賀ネットモール」の整備等を行いました。


    情報発信の方法論を更新する

    コロナ禍によるイベントの中止や人の移動抑制は、仕事や観光で本市を訪れる方の減少と、それに伴う市内飲食店等の売上減少を招くことになりました。一方で、そこで浮き彫りになったのは、直接本市を訪れる人以外へのアピールが足りていなかった、ということです。今回のコロナ禍は、まさにそのウィークポイントを突かれた格好でした。
     
    何も知らない土地を旅先に定めることは、なかなか難しいものだと思います。旅先に選ばれたいのであれば、実際に訪れる前に情報を集めることができるようにしておかなければなりません。インターネット上の情報のなかでも、とりわけSNSなどは行動の追体験を促す側面が強く、今後はこうした情報をいかに取り込んで発信できるかが、まちづくりにも必要になっていくと考えています。


    続きを読む
  • 担当者コメント

    伊原昂宏 / 桒名勇志
    福井県敦賀市 ふるさと創生課 / 財政課 伊原昂宏 / 桒名勇志
    より多くの市民に、市内の魅力ある情報を周知する

    令和2年度に策定した第7次敦賀市総合計画の審議会において、地元の高校生委員から「知っている市内商業店舗は少なく、知らないからお店に行かない」という指摘がありました。注目事業には、ネットを活用した市外需要の拡大のほかに、テイクアウト等の市内需要の確保という目的がありますが、市内商業施設をより多くの地元の人に周知するという役割も担っています。
     
    市内商業店舗に関する魅力ある情報を、より多くの市民に伝え、日頃から参照できるようなサイトの構築を目指す必要がありました。そのためには、行政側からの一方的な発信にならないように留意し、市民目線に根差した情報の収集が不可欠でした。


    市民にも“普段使い”してもらえるサイトへ

    高校生を含む市民への市内商業店舗の情報発信強化が必要だと考え、地元の高校生等による「学生ショップ探索隊」を結成し、市内の店舗に取材を行い、それぞれにSNSで発信してもらう取り組みを実施しています。情報の発信側に立つことで、本市の情報を詳しく知ってもらうきっかけになり、同時に市民目線で知りたい情報が発信させることになったと思います。
     
    敦賀ネットモールのサイト自体の工夫点としては、市内商業店舗をエリア別、カテゴリ別に掲載するなど、現在位置や目的に応じて利用できるようにしたほか、福井県が実施する消費応援キャンペーン「ふく割2021」と連携し、市内商業店舗で2,000円以上のお買い上げで500円の割引となる「つるが割」クーポンを発行しました。情報発信と消費喚起を組み合わせて、継続的に活用できる仕掛けを用意しています。


    お店のファンから敦賀市のファンへ

    敦賀ネットモールを構築してよかったと思う点は、利用者が市内のお店のこだわりや歴史を知ることにより、敦賀市への愛着醸成にも繋がっているという点です。市内の利用者から「今まで知らなかったが、市外の方にお勧めできるお店が市内にも多くあった。敦賀もまだまだ捨てたものでもない。」というお声をいただいたことがあります。
     
    今後も敦賀ネットモールでは、単なる店舗紹介サイトにとどまらず、お店のファンづくりに結びつくような仕掛けを継続してまいります。お店のファンから敦賀市のファンなっていただき、多くの方に敦賀市に訪れていただけるようになれば嬉しいです。


    続きを読む
  • 有識者コメント

    中川 寛子
    東京情報堂
    代表
    中川 寛子
    この取組を面白いと感じた理由

    オンラインショッピングで市外の人たちにアピールすると同時に、店舗紹介で市内に住む人をも対象にしている点、高校生レポーターを使って、若い人の視点を取り入れている点に面白さを感じた。
    Web上での施策では時として地元よりも遠い地域に目が行きがちだが、地元で確実なファンを作り、その上で遠くのファンを獲得するのが現実的。その意味ではサイト内で地元の人による地元のお店応援のための「おうちでお店ごはん」と連動しているのは良い手だと思った。何かひとつのサイトをそれだけのために作るのではなく、すでにあるもの、他の目的で作ったものと連動、相乗効果を上げていこうという姿勢に共感した。


    この取組の特に注目してほしいポイント

    住んでいても地元の店を知らないとの高校生委員の声が市内の人をも対象にしたサイトの構築に反映されたとのことで、通常、行政の施策に関わらない、新鮮な意見を上手に生かした点に注目したい。その視点は高校生が店舗を訪ねて歩く記事、インスタグラムの利用などにも通じており、幅広い層にアピールするのではないかと思う。料理の写真など今の感覚でとても上手に撮影されており、見た人に行ってみたい、食べてみたいと思わせる効果が大きいはずだ。
    ただ、どうせ高校生を起用するのであれば記事を大きくまとめて一本にするよりも、もう少し読みやすく、複数回に分けて紹介したほうが良かったのではないかと思った。


    この取組と組み合わせたら相乗効果のありそうな取組

    せっかく、ここまで市内の飲食店のガイドができているのであれば、それに加えて今後は敦賀を訪れる人も意識、観光とも連携していくと役に立つのではないだろうか。土産物を意識した場合には農業、漁業などの第一次産業との連携もあり得ると思う。


    この取組をオススメしたい自治体

    高校生を始めとする若い層の声を聞くという部分に関してはどの自治体でも真似できるはず。高校生に限らず、施策、テーマによっては小中学校の子どもたちの声を聞くなど、柔軟に幅広い声を取り入れてみたら面白いと思う。


    この取組に期待すること

    相乗効果という点でも書いたが、幅広い人を集め、情報を拡散できる姿勢を整えて構築されているサイトでもあり、この敦賀ネットモールを発展させることで、内外の人が敦賀についての情報を得る窓口、入口として機能できるようにできれば面白いのではないかと思う。スタンドアローンで、事態が収まったからおしまいでは事業としてもったいない。


    続きを読む

他の自治体の注目事業

注目事業一覧

TOP注目事業 > 敦賀ネットモール整備事業